かめちょはニホンイシガメです。
私が出会って育てる機会をもらえた、かけがえのない子。
だからこそニホンイシガメという種は私にとって特別で大切な存在になりました。
そしてニホンイシガメのことを知れば知るほど
かめちょ達を取り巻く環境がとても厳しい事に気づかされました。
【問題提起】カメさんの問題を考える。
外来種により生態系が乱され、昨今の環境の変化もあり、ニホンイシガメは数をとても減らしています。
でも川に行けば亀いるよ。よく泳いでるしー
実はその亀は日本の亀じゃないんだよ・・・、たぶん。
ええ!?
ニホンイシガメは準絶滅危惧種!?身近にいる亀は実は・・・
日本の固有種であるニホンイシガメ。
性格は穏やかで、顔立ちや色あいもとても美しい亀です。
ですがそんなニホンイシガメは、今どんどん数を減らし、準絶滅危惧種としても認定されています。
準絶滅危惧種とは
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては、より危険度の高い絶滅危惧に移行する可能性のある種のこと。
実はその亀、外来種です!
日本の身近な川にいる亀たち。
多分それはミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)とクサガメです。
実はどちらも外来種。
クサガメは在来種だと思われてきましたが、実は江戸時代以降に朝鮮半島から人によって持ち込まれたものだとわかっています。
気性も穏やかで、日本の生き物たちとうまく共存し、大きな問題にならなかったようです。
近年ではクサガメも数を減らしています。
クサガメとニホンイシガメの交配により生まれるウンキュウ
ウンキュウは外来種であるクサガメとニホンイシガメの交雑種です。本来なら生息環境が違うもの同士、交配する事は珍しく、昔は貴重な亀だったようです。ですが近年の人による環境の変化により出会い、交雑する機会も多くなっているようで…。純粋なニホンイシガメが減っていく事はとても心配です…。
お互い数が減って同種同士で交配できなくなっているから交雑種が増えて、さらに減って・・・。悪循環・・・。
そしてミシシッピアカミミガメ。
ミドリガメとも呼ばれ、赤ちゃんの頃はとても可愛らしい外見をしています。
1960年ごろ、今ではびっくりですがお菓子の景品としてついていた亀、その名前がミドリガメ。そこから子供たちに大人気となり輸入されペットとして飼われたものの、逃げ出したたり成長と共に飼いきれなくなった飼い主などによって川や池に捨てられた結果、大繁殖してしまったという経緯があります。
アカミミガメによってニホンイシガメなど在来種たちの住む場所や食べるものが奪われていく結果、日本本来の生態系が破壊されてしまっています。
アカミミガメに居場所も餌も取られちゃうんだね・・・
今ではアカミミガメは日本の生態系を見出す緊急対策外来種として位置付けられています。
緊急対策外来種って?
対策の緊急性が高く、特に各主体(国、地方公共団体、国民など)がそれぞれの役割において、積極的に防除を行う必要がある外来種。
飼育禁止ではありません。ダメだと思って逃したりしないでね。
最後まで大事に育ててあげてくださいね。
アライグマは生態系を破壊する!イシガメにとっては天敵です!
最近近所にアライグマが出没しました。山の中の田舎といった場所ではなく、自然も残っているものの都会と言ってもいいぐらいの街です。
アライグマをよく知らない人は、自分達の身近に野生の生き物が現れることは、都会だと珍しいため嬉しかったり、「アライグマって可愛いなあ」と思ったりするかもしれません。昔のアニメの影響も大きいかも・・・。
以前、田舎の方に住んでいて農業をされていた知り合いからアライグマのことを聞いたことがありました。
「アライグマはほんま大変」
「捕まえたら役所に持っていく。駆除の代金ももらえるんだよ」
「ふーん」としか思わず、むしろその時はアライグマがかわいそうだなあとも思っていました。
ですが実はアライグマは農作物を荒らし、生態系を破壊する害獣でした…。
農業にも大打撃!生態系も崩してしまうアライグマ!
アライグマは特定外来生物に位置付けられており、今ではもうペットとして飼う事はもちろん販売することもできません。
生態系を荒らし、農林水産業に大きな被害を出し、人に危害を加えたり、人に感染してしまう病気を持ったりしています。
人に懐く事は珍しく、かなり攻撃性が高い動物です。
雑食でなんでも食べるため、ニホンザリガニやカエル、ニホンイシガメなどの希少な在来種が捕食されてしまいます。
ニホンイシガメが多くいた池にアライグマが現れた途端、一気に数が減ってしまったという記録もあります。
この問題を知るまでは私も表面だけを見て「アライグマ?けっこうカワイイよね」って思ってたぐらいです・・・
【まとめ】ミドリガメやアライグマ、誰かが悪者なの?自分にできること。
そうやって知るたびに今度はこんな風に思うになっていました。
ミドリガメってひどい!
ミドリガメのせいでイシガメは・・・!
アライグマめえ〜!よくも大事な日本の生き物たちを食べやがってえ〜!!
・・・などと怒りを抱いていました。ですが今振り返ると、これも何て自分勝手だったんだろうと反省しています。
いろいろなブログを見ていると飼い主にとても愛されているミドリガメ達がいました。
その方達にとっては可愛くて大事な亀。
私のかめちょと一緒です。
だからこそ今の飼い主さん達とアカミミガメを取り巻く環境は、とても悲しいものだと思います。そして今でも大切に育てている多くの方たちは、優しさ、誠実さ、責任感を持ったステキな亀飼いさんたちです。
アライグマだってペットとして連れてこられたものが、さまざまな理由で野生化したわけです。
現状を知るまではなんとも思わなかったし無関心でした。そして知っていく中で、「可愛い」から「かわいそう」「ひどい」などコロコロ変わっていく自分の感情がありました。
なんて身勝手で都合のいい自分の気持ち・・・。
人間が勝手に連れてきて、増えてしまって、追いやられ処分される生き物たち。
ミドリガメやアライグマたちは生き物がみんなそうであるように、ただただ一生懸命に生きているだけなのに・・・。
人間に振り回されているだけで生き物たちには罪はないのに・・・。
「かわいい」や「人間の都合」で連れてこられ、「厄介者」になってしまった生き物たち。そして数を減らしていく日本の在来種たち。ニホンイシガメもそんな生き物たちの一つです。
自分にできることは【過去の過ちを知ること】そして【今を知ること】。その上で【自分が預かっている命を、責任を持って大切に大切に、最後まで慈しんで守り育てること】。
これ以上不幸な生き物たちを増やさないように、自分にできることをしていきたいと思います。
\できる事は多くないけど、これだけはできる!/
預かっている命。大切に最後まで慈しんで守り育てよう!
これが今の私の一番の目標です!
みちょもかめちょを守るの!
共存共栄。人間も他の生き物もみんな大事な仲間だね
僕たちは僕たちの命を精一杯生きてるよ!
みんなよろしくね!